育休中にかんがえる。 ~私にとっての不妊治療・高齢出産~

KLC(加藤レディスクリニック)、新宿溝口クリニック(栄養療法)、セキムラ鍼灸医院にて不妊治療を経て41歳にて出産(2014年7月23日)。いま感じること、考えること、あれこれ。

卵子、まるい、この不思議ないきものよ

KLCでは、採卵の後、培養士との面談があり、採取できた卵子を大きなPC画面で見せてもらえる。私はこの時初めて自分の卵子をまじまじと見た。

本に載っている通りのかたち! まんまるお月様にさらに小さい星がくっついているのようにも見え、なんて美しいんだろうかと思った。バカみたいに、自分の卵子を見てほれぼれとし、これが生命の神秘というものか…とすら考えた。これが自分の身体から出てきたなんて信じられないよ!…。

だが、しかーし。な、な、なんと、この「美しい」卵子は残念なことに<受精しなかった>。

数日後、電話で結果を聞いたとき、正直、ショックで一瞬、口がきけなかったことをおぼえている。あんなに見た目はよい卵子だったのに、関係ないのか。それに採卵の費用はかかったが、全部無駄になったのだ。チャリーン…。…      

医者に「げ、げ、げげげげ原因は何ですか?」と聞いたが

「受精率は通常でも8割程度ですので、こういうことは よ く あ り ま す」とクールな回答

「防ぐ方法はないんでしょうか?」

「以前の治療実績から特に受精障害が見られるわけではない、続 け て 起 き る こ と は 考 え に く い ので…次から顕微授精にする可能性はありますが。残念でしたが、間を開けず、次にいきましょう。卵胞の育ちが少し遅いので、次回からクロミフェンを服用していただきます」。  

卵子の老化、という言葉をよく見聞きする。赤ちゃんになる卵子は、母となる女性が生まれた時から体内にあるから、毎日つくられる精子と異なり、古くなるのはとどめようがないという論理で、たいてい不妊治療の現場ではそう説明される。ただし、卵子はすべて一様に古くなるのではなく、老化のはやい卵子もあればそうでない卵子もあるというように、ランダムに排出されてくる。

「ランダム」

これがキーワードである。KLCはこの「ランダム」にすべてを賭けて、明けても暮れても、採卵を行う。このこと自体は正しいのだろうが、では、患者側にはやれることはないのか? たとえば卵子の質を向上させる努力は?

卵子の質を良くする、そういったことはできないとされています。特にあなたにやっていただけることはありません(きっぱり)」

質問した方がこっぱずかしくなるほど、イライラするほど、クールな答えである。しかし、当事者のワタクシといたしましては、

 もしも結果が出なくても後悔だけはしたくない

という思いから卵子の質の向上を目指して、生活習慣、食生活、ストレスコントロールの見直しを行うことにしました。

てか、いや、なんかKLCのお医者様は担当制じゃないですから、かわるがわるで、対応や言葉遣いもさまざまなんですけど!(感じのよい人もいれば、そうでない人もいます)。

女性のカラダは、ストレスで生理が止まったりするぐらい繊細なものなのに、なんでそんなに当人無視で卵子ばっか見てんの?って思っちゃったんですよね。それワタシの卵子ですけど!って。

ま、それでもKLCはそれなりに、いやとてもよい病院ではあると思いますが、欠けているものは確かにあるので、患者がそれを埋める必要はあるように思うわけなのです。