最初の病院(不妊治療クリニック)の話
最初の病院も最後の病院も、ネットで探した。ネットさまさまである。
口コミと、通勤ルートに近くて通いやすい…と2つの条件を掛け合わせて決めたのが池袋のMレディースクリニックだった。院長先生はベテラン。サブの女性医師は親切。受付のひとや看護婦さんも優しい。待ち時間もそんなには長くない(あくまで2010-2012年前後の状況、私個人の感想です)。
不妊治療においては、「妊娠できた病院がよい病院」なので、その人にとってのよい病院が他のひとにとって「よい病院」とは限らない。逆も真なり。
私が不満だったのは、主治医の院長先生が、1年にわたるタイミング療法で結果が出なくても積極的にステップアップをすすめてくれなかったことだ。けれど、後から考えればそれも当然なのかな、と思う。肉体的にもまた金銭的にも最も負担が重いのが体外受精だ。初回のトライで約50万(!)はかかる。それでいて1回ごとの妊娠率はけっして高くない。年齢にもよるが、大体2~3割と考えていいと思う。患者が自発的に希望するという形をとらなければ、医者としてもやりにくいといったところだろう。
私はここで初回のホルモン検査、フーナー検査、卵管造影等々…にタイミング法1年、人工授精1回、アンタゴニスト法(排卵誘発剤の連続注射あり)による採卵と体外受精を2回行った。体外受精に関しては費用面も含めて、文字通り清水の舞台から飛び降りる気持ちで行ったが、新鮮胚での1回目も、凍結胚での2回目も、陰性だった。
その後、私はあるできごとから新宿のKLC(加藤レディスクリニック)への転院を決意した。